第2回座談会


2015年1月21日

場所:早稲田大学

ゲストスピーカー:村田信一さん

 

ゲストプロフィール
1990年以来、フォトジャーナリストとしてパレスチナ、ソマリア、ボスニア、チェチェン、アルジェリア、コンゴ、ルワンダ、ブルンジ、コソボ、イラク、レバノン、シエラレオネなど戦場を主に撮影してきました。紛争の被害者だけでなく加害者への取材も実施。『戦争という日常 世界の紛争地帯を往く』(講談社、1997)『最前線ルポ 戦争の裏側―イスラームはなぜ戦いをやめないのか』(講談社、1999)『バグダッドブルー』(講談社、2004.2)などの著書を出版。『パレスチナ 残照の聖地』(長崎出版、2010)は2011年第59回日本エッセイスト・クラブ賞にノミネートされました。


第2回座談会「国際テロと中東の理解」が2016年1月21日木曜日早稲田大学で開催されました。ゲストスピーカーとしてフォトジャーナリストの村田信一さんをお招しました。定員を超える多くの方々から申し込みをいただき、当日は高校生から社会人まで約50名の方が参加して下さいました。お忙しい中、ご来場ありがとうございました。

第一部では、村田さんがフォトジャーナリストになった経緯、パレスチナでのご経験、国際テロについての思い、の三点を中心にお話して頂きました。

村田さんは世界の国々を旅していく中、もともと関心のあった中東について撮りたい、伝えたいという思いを抱くようになったそうです。「多く人が中東に対して消極的なイメージを持ちますが、中東の人々は日本人と同じように生活を営み、優しい心を持った人ばかりです」と、ご自身が足を運んで経験したことを基に中東やパレスチナについて教えて下さいました。

一般的にテロと言われる行為が現在も世界各国で起きています。しかし、歴史的背景が関わっていったり、テロを起こしている人は社会的・政治的弱者だったりと状況は様々です。村田さんは、「私たちは、一概に批判する立場にあるべきではない」と語られました。

 


第二部では、5〜6人のグループに分かれてディスカッションを行いました。テーマは「テロの責任は誰にあるのか」。村田さんもいくつかのグループに加わり、参加者同士意見を交わし合いました。答えのないテーマであり、参加者の議論は白熱したものとなりました。

その後は参加者から村田さんへ質問をする機会を設けました。質問は、今後の国際テロの展開、日本の立場への意見から2015年1〜2月に起こったジャーナリスが殺害された事件の見解についてなど様々でした。

座談会の終盤には、村田さんから参加者へ向けてメッセージを頂きました。「世界で起きている事象も私たちに関係のあることです。何も事情や状況を知らずに、私たちが一方的に誰が悪いと判断することはできません。関心を持ち学ぼうとする姿勢が重要です。」

今回の座談会は、村田さんのお話を通して国際テロや紛争問題について学び考える貴重な機会となりました。参加者が意見を交わし、これらの問題について理解を深めることができました。第第2回座談会『フォトジャーナリストに聞く国際テロと中東の理解』にお越し頂いた皆様、改めてお礼を申し上げます。ありがとうございました。

日本学生平和学プラットフォームは、様々な国際問題を考え理解を深めるためのイベントを定期的に開催しております。今後とも、当団体主催のイベントに足を運んでいただければ幸いです。次回も、多くの方々の参加をお待ちしております。

 

 

〈日本学生平和学プラットフォーム〉
紛争や平和という課題に特化した日本初の学生NGOです。団体として特定の主義・主張を⽀持しない「中⽴」の方針を掲げています。勉強会、交流会、座談会、シンポジウムなどのイベントを開催しています。
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