20世紀最初のジェノサイド? ~迫害される人々の今と昔~


『消えた声が、その名を呼ぶ』先行試写付きシンポジウム

12月8日(火)18:10-21:25

早稲田大学3号館203教室

 

 

国家、人種、民族、宗教などの特定の集団に対する大量虐殺は、一般にジェノサイドと呼ばれます。ホロコースト、カンボジア内戦、ルワンダ大虐殺、ダルフール紛争。20世紀、21世紀と人類は様々なジェノサイドを経験してきました。

 

そんな「ジェノサイド」という言葉がつくられるきっかけとなった出来事をご存知でしょうか。アルメニア人大虐殺です。20世紀初頭、オスマン帝政下、150万人ものアルメニア人が犠牲になったとされています。依然、被害規模などに関して国際的論争が続いています。この「20世紀最初のジェノサイド」から、今年でちょうど100年になります。

 

そこで、日本学生平和学プラットフォームは、映画会社ビターズ・エンド様と共同で、「20世紀最初のジェノサイド? ~迫害される人々の今と昔『消えた声が、その名を呼ぶ』先行試写付きシンポジウムを開催する運びとなりました。

 

第一部では、映画『消えた声が、その名を呼ぶ』の先行試写を、第二部では、駐日アルメニア大使グラント・ポゴシャン氏や国連難民高等弁務官事務所法務官・国連カンボジア暫定統治機構人権担当官などを務められた東京大学教授の佐藤安信氏、そして国連難民高等弁務官事務所駐日代表で東洋英和女学院大学教授の滝澤三郎氏3名をゲストパネリストに迎えたシンポジウムを行います。

 

開催日時:2015年12月8日(火)18:10-21:25

開催場所:早稲田大学3号館203教室

入場時刻:17:50ー18:10

入場料:無料

使用言語:日本語

参加方法:フォームに必要情報を記入

 

主催:日本学生平和学プラットフォーム

協力:映画配給会社ビターズ・エンド様、早稲田大学国際教養学部教授上杉勇司様

 

 

 

<第一部:映画試写>

12月26日よりロードショーの『消えた声が、その名を呼ぶ』。アルメニア人大虐殺を背景にした映画です。この映画の無料先行試写を行います。監督は世界三大国際映画祭のすべてで主要賞を勝ち取った若き巨匠ファティ・アキンです。

 

ストーリー:

1915年、オスマン・トルコ。鍛冶職人、ナザレットの幸せな日々は突然終わった。アルメニア人であるがゆえに妻と双子の娘から引き離され、砂漠での強制労働の末に、喉にナイフを刺され命を奪われそうになる―。仲間が命を落とす中、奇跡的に命をとりとめるも、声を失ったナザレット。もう一度、生き別れた娘たちに会いたい―その想いはたった一つの生きる希望となり、平凡だった男をトルコの灼熱の砂漠から、海を渡り、はるか遠くアメリカ・ノースダコタの雪降る荒れ地へと導いていく…。

 

監督は、世界三大映画祭を制覇した、若き巨匠ファティ・アキン。『そして、私たちは愛に帰る』『ソウル・キッチン』に続く本作では、100万人が犠牲になり、ヒトラーがホロコーストの手本にしたと言われる悲しい史実(アルメニア人虐殺)を背景に、一人の男が深い絶望を乗り越える壮大な旅路を7年の歳月をかけ完成させた。

 

コメント:

最高の激しさと美しさ、そして圧倒的な雄大さを備えている。あらゆる意味において、私にとって非常に大切な映画である。 ー マーティン・スコセッシ

 

<第二部:シンポジウム>

ゲストに駐日アルメニア大使グラント・ポゴシャン氏、国連難民高等弁務官事務所法務官・国連カンボジア暫定統治機構人権担当官などを務められた東京大学教授の佐藤安信氏、国連難民高等弁務官事務所駐日代表で東洋英和女学院大学教授の滝澤三郎氏をお招きし、シンポジウムを行います。アルメニア人虐殺を起点に、過去、そして現在のマイノリティ迫害や虐殺、故郷を追われた難民問題について学び、これからの世界の在り方、平和とは何かと考えます。参加者・パネリスト間との意見交換も行います。

 

ゲストプロフィール:

グラント・ポゴシャン氏

アルメニア共和国出身駐日アルメニア共和国特命全権大使。1970 年モスクワ大学数学部入学、同大学で修士号取得後ソ連科学アカデミー・コンピュータセンターにて博士号を取得する。モスクワ大学及びエレヴァン工科大学(アルメニア)の教員職を経て、1987 年8 月から1年間国際基督教大学(ICU)の客員教授として初めて日本に滞在する。1991年から 2012 年 3 月末まで ICU の専任教授として日本に居住する。2012 年5月7日にアルメニア共和国大統領命令で駐日アルメニア共和国特命全権大使に任命され、7月13日に天皇陛下に奉呈した。2012 年1月21日アルメニア共和国大統領命令で駐日アルメニア共和国特命全権大使兼大韓民国のアルメニア大使に任命され、同年2月28日に朴槿恵大統領に奉呈した。

 

佐藤安信氏

東京都出身。東京大学教授、大学院総合文化研究科で「人間の安全保障」プログラムを担当。国際機関で法務専門家として難民保護、平和維持/構築、法整備・司法改革支援に従事してきた。法学博士(ロンドン大・2000年)、法学修士(ハーバード大・1989年)、政治学士(早稲田大学・1982) 。1984年から弁護士(東京弁護士会)として日本および、ニューヨーク(NY州弁護士会・1991)、アムステルダム、ブラッセルなどで法律実務に携わる。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)法務官、国連カンボジア暫定統治機構(UNTAC)人権担当官、欧州復興開発銀行(EBRD)弁護士などを歴任。1999年に名古屋大学大学院国際開発研究科に奉職し、2005年に東京大学に転任。2002年から平和構築研究会を主催。

 

滝澤三郎氏

長野県出身。東洋英和女学院大学教授。1972年、埼玉大学教養学部卒。東京都立大学大学院博士課程終了。法務省入省を経て、カリフォルニア大学経営大学院MBAと米国公認会計士(CPA)資格取得。1981年国連欧州事務局採用。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)を経て、1991年国連工業開発機関(UNIDO)。2002年9月より国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)ジュネーブ本部財務局長。2007年から2008年8月までUNHCR 駐日代表。国連大学客員教授を経て、現在は東洋英和女学院大学教授。

 

 

【留意事項】

本イベントはアルメニア政府・トルコ政府どちらかの政治的主張を支持するものではありません。